iPSから角膜細胞、慶応大教授ら作製に成功
慶応大の坪田一男教授(眼科学)らが、マウスの新型万能細胞(iPS細胞)から角膜の上皮細胞を作り出すことに成功した。
拒絶反応を起こさない移植の実現につながる成果で、5日に東京で始まる日本再生医療学会で発表する。
角膜移植を待つ患者は国内に約2万人いるとされる。
だが、他人の角膜細胞を移植すると、拒絶反応を起こすことがあり、自分自身の細胞から作るiPS細胞の活用が期待されている。
坪田教授らは、マウスのiPS細胞に特殊なたんぱく質などを加えて培養し、色々な部位の上皮のもとになる細胞に変化させた。
その中から角膜になる細胞を見つけ、増やすことができた。
この細胞を移植に使うことも可能と判断している。
(2009年3月2日 読売新聞)